実印とは 実印と印鑑について

実印が見つからない・紛失したときの対処法|印鑑登録証もない場合や改印手続きを解説

2019年11月13日

実印が見つからない・紛失したときの対処法|印鑑登録証もない場合や改印手続きを解説

 

「保管していたはずの実印が見つからない」

「引っ越しや片付けをしてから、実印をどこへしまったのか分からなくなった」

「実印と印鑑登録証を一緒になくしてしまったかもしれない」

実印が見つからないときは、家の中を落ち着いて探すことも大切です。

 

しかし、外出先で落とした可能性や盗難の可能性がある場合は、見つかるまで何日も待たず、印鑑登録をした市区町村へ連絡しましょう。

実印は、印鑑そのものが特別なのではなく、市区町村に印鑑登録されていることで「実印」として扱われます。

そのため、紛失した実印の印鑑登録を廃止し、新しい印鑑を登録すれば、以前の印鑑を現在の実印として使用できない状態にできます。

この記事では、実印が見つからない場合に何をすればよいのかを、紛失したものや状況別に分けて解説します。

実印が見つからないときの基本的な対応

  1. 最後に実印を使った場所や保管場所を確認する
  2. 印鑑登録をした市区町村へ連絡する
  3. 必要に応じて印鑑登録の廃止・亡失手続きをする
  4. 外出先での紛失や盗難なら警察へ届け出る
  5. 新しい実印を用意する
  6. 新しい印鑑で印鑑登録を行う

実印だけでなく、印鑑登録証、印鑑証明書、本人確認書類なども一緒に見つからない場合は、特に早めの対応が必要です。

実印が見つからないときに最初に確認すること

実印が見つからないからといって、必ずしも外出先で紛失したとは限りません。

実印は日常的に使うものではないため、以前とは違う場所へ保管し、そのまま保管場所を忘れていることもあります。

まずは、最後に実印を使った場面を思い出してみましょう。

  • 不動産の売買や住宅ローンの契約で使用した
  • 自動車の購入や売却で使用した
  • 銀行や保険の手続きで使用した
  • 相続関係の書類に押印した
  • 印鑑証明書と一緒に持ち出した
  • 引っ越しや部屋の片付けをした
  • 家族が別の場所へ移動した
  • 金庫、机、書類ケースなどに保管した

 

家の中で実印を探すときの場所

実印は、重要書類と一緒に保管されていることが多いため、次の場所を確認してみてください。

  • 通帳や権利証を保管している場所
  • 契約書や保険証券をまとめたファイル
  • 印鑑証明書を保管している封筒
  • 鍵付きの引き出しや金庫
  • かばんや書類ケースの内ポケット
  • 車の中やグローブボックス
  • 以前使用していた印鑑ケース
  • 引っ越し時に使った段ボール箱

ただし、外出先へ持ち出した可能性がある場合や、盗難の可能性を否定できない場合は、実印が見つかるまで何日も待たず、市区町村へ相談した方が安心です。

実印を紛失したら市区町村へ連絡する

実印が見つからない場合、最初の公的な連絡先は、その実印を登録した市区町村です。

市役所や区役所の市民課、戸籍住民課など、印鑑登録を担当する窓口へ連絡し、次のように伝えます。

登録している実印が見つかりません。印鑑登録証明書の発行停止や、印鑑登録の廃止について確認したいです。

自治体によっては、電話連絡によって印鑑登録証明書の発行を一時的に停止できることがあります。

一方で、電話だけでは正式な印鑑登録の廃止までは行えず、後日窓口で手続きが必要になる場合もあります。

 

手続きの名称は自治体によって異なる

実印を紛失した場合の手続きには、自治体によって次のような名称が使われます。

  • 印鑑登録廃止申請
  • 印鑑登録亡失届
  • 印鑑登録証亡失届
  • 印鑑登録証明書発行停止
  • 改印手続き

名称だけでなく、必要書類や代理人による手続きの可否も自治体によって異なります。

まずは、印鑑登録をした市区町村の公式サイトを確認するか、担当窓口へ電話してください。

 

引っ越しをしている場合は現在の登録状況を確認する

印鑑登録は、住民登録のある市区町村で行います。

以前住んでいた市区町村で登録していた実印は、転出によって印鑑登録が廃止されている場合があります。

引っ越し後に実印が見つからなくなった場合は、現在の住所地でその印鑑を登録し直しているかどうかも確認しましょう。

実印だけが見つからない場合の対応

実印だけが見つからず、印鑑登録証や印鑑登録カードは手元にある場合でも、外部へ紛失した可能性があるなら、印鑑登録の廃止を検討します。

実印だけを拾った第三者が、直ちに本人になりすまして印鑑登録証明書を取得できるとは限りません。

しかし、実印は不動産、自動車、相続、借入れなどの重要な手続きで使われるため、「印鑑登録証が手元にあるから絶対に問題ない」とは言い切れません。

外出先へ持ち出した可能性がある場合や、紛失場所が分からない場合は、登録をそのままにせず、市区町村へ相談しましょう。

 

家の中で見失った可能性が高い場合

家の中にあることがほぼ確実で、盗難や外部への持ち出しの可能性が低い場合は、まず落ち着いて探してもよいでしょう。

ただし、実印が見つからない状態が長く続く場合は、自治体へ連絡し、一時的な発行停止が可能か確認する方法もあります。

後から実印が見つかった場合に発行停止を解除できるかどうかは、自治体によって異なります。

実印と印鑑登録証を一緒になくした場合

実印と印鑑登録証、または印鑑登録カードを一緒になくした場合は、実印だけをなくした場合よりも急いで対応する必要があります。

印鑑登録証は、印鑑登録証明書の交付を受ける際に使用される重要なカードです。

実印と印鑑登録証を一緒に紛失した場合は、自治体へ次のように伝えてください。

登録している実印と印鑑登録証の両方が見つかりません。印鑑登録証明書の発行停止と、印鑑登録の廃止手続きを確認したいです。

自治体によっては、紛失した印鑑登録証を単純に再発行するのではなく、現在の印鑑登録を廃止したうえで、新しく印鑑登録をやり直すことになります。

 

実印と印鑑登録証を別々に保管していなかった場合

実印と印鑑登録証を同じ印鑑ケースや同じ引き出しに入れていた場合は、両方が同時に持ち出された可能性があります。

盗難の可能性がある場合は、自治体への連絡に加えて、警察にも届け出てください。

印鑑登録証だけを紛失した場合

実印は手元にあるものの、印鑑登録証や印鑑登録カードだけが見つからない場合も、登録先の市区町村へ連絡します。

印鑑登録証を紛失すると、現在の印鑑登録証を使用して印鑑登録証明書を取得される可能性を完全には否定できません。

多くの自治体では、印鑑登録証だけを紛失した場合も、現在の登録を廃止してから、再度印鑑登録を行う流れになります。

 

同じ実印を再登録できる場合もある

印鑑登録証だけをなくし、登録している実印そのものは手元にある場合、同じ印鑑をもう一度登録できることがあります。

ただし、現在の登録を廃止する手続きと、新しい登録を行う手続きが必要になる可能性があります。

必要な本人確認書類や手続き方法は、自治体へ確認してください。

実印と印鑑証明書を一緒になくした場合

発行済みの印鑑登録証明書を実印と一緒になくした場合は、そのことも自治体へ伝えましょう。

印鑑登録証明書には、一般的に次のような情報が記載されています。

  • 登録している印鑑の印影
  • 氏名
  • 生年月日
  • 住所
  • 性別

実印と印鑑証明書が同時に第三者の手に渡った場合は、実印だけをなくした場合よりも注意が必要です。

 

本人確認書類も一緒に紛失した場合

次のものをまとめて紛失した場合は、本人確認や契約に利用できる情報が複数流出している可能性があります。

  • 実印
  • 印鑑登録証
  • 印鑑登録証明書
  • 運転免許証
  • マイナンバーカード
  • 健康保険証や資格確認書
  • 通帳やキャッシュカード

この場合は、市区町村だけでなく、警察、金融機関、カード会社などにも早めに連絡しましょう。

盗難や外出先での紛失なら警察にも届け出る

実印を外出先で落とした可能性がある場合は、最寄りの警察署や交番へ遺失届を出します。

自宅への侵入、車上荒らし、かばんの盗難などが考えられる場合は、盗難の可能性があることを警察へ伝えてください。

警察へ届け出ても、市区町村の印鑑登録が自動的に廃止されるわけではありません。

そのため、次の両方の対応が必要です。

  • 市区町村で印鑑登録の発行停止・廃止手続きを行う
  • 警察へ遺失届または盗難届を出す

届出の受理番号を控えておく

警察へ届け出た際は、届出の受理番号を控えておきましょう。

後から紛失物が見つかった場合や、身に覚えのない契約などが発生した場合に、いつ警察へ届け出たのかを示す記録になります。

新しい実印を作って印鑑登録をやり直す

見つからない実印の登録を廃止した後も実印が必要であれば、新しい印鑑を用意して、改めて印鑑登録を行います。

一般的には、次の流れになります。

  1. 紛失した実印の印鑑登録を廃止する
  2. 新しい実印を作る
  3. 市区町村の窓口で印鑑登録を申請する
  4. 新しい印鑑登録証を受け取る
  5. 必要に応じて印鑑登録証明書を取得する

「改印」という言葉が使われることもありますが、実際には古い印鑑登録を廃止し、新しい印鑑を登録する手続きになる場合があります。

 

新しい印鑑を作っただけでは実印にならない

新しい印鑑を購入したり、印鑑店で作製したりしただけでは、その印鑑はまだ実印ではありません。

新しい印鑑を住民登録のある市区町村へ登録することで、初めて実印として使用できるようになります。

 

急いで実印が必要な場合

不動産契約、自動車の購入、相続手続きなどで、すぐに実印や印鑑登録証明書が必要になることもあります。

急いでいる場合は、次の2点を同時に確認してください。

  • 新しい実印をいつまでに作製できるか
  • 自治体で印鑑登録を当日中に完了できるか

本人が顔写真付きの本人確認書類を持参するなど、一定の条件を満たせば、当日に印鑑登録が完了する自治体もあります。

一方で、照会書を自宅へ郵送して本人確認を行う方法になると、登録完了まで数日かかる場合があります。

新しい実印は以前と同じ印影でもよいのか

実印を紛失した場合、新しい実印を以前とまったく同じ印影で作ることはできません。

まず第一に印鑑を複製するという行為には違法性があるためです。

その為、それを請け負って製作するという事ができません。

仮に作成できたとしても紛失した古い実印が、第三者の手に渡っている可能性があるため避けたいところです。

また印鑑登録を変更しても、新旧の印影がほとんど同じであれば、押された印影だけを見て区別することが難しくなります。

 

新しい実印で変更を検討したい部分

新しい実印を作る際は、次のいずれかを変更するとよいでしょう。

  • 書体を変更する
  • 文字の配置を変更する
  • 印鑑のサイズを変更する
  • 姓のみからフルネームへ変更する
  • 印影のデザインを新しく作る

一番わかりやすいのは書体を変更する事で全体的な見た目が変わります。

フルーネームであれば姓(名)のどちらか、姓(名)のどちらかだった場合にはフルネームにするなども有効です。

特に、紛失や盗難を理由に作り直す場合は、以前の印影を再現するのではなく、別の印影として作り直す方が安心です。

なくした実印が後から見つかった場合

印鑑登録を廃止した後で、古い実印が見つかることもあります。

この場合、見つかった印鑑が自動的に実印へ戻るわけではありません。

すでに印鑑登録を廃止していれば、その印鑑は現在登録されていない印鑑になります。

 

新しい実印を登録した後に古い実印が見つかった場合

すでに新しい印鑑を実印として登録している場合は、古い印鑑を実印として使用しないでください。

古い実印については、次のような対応が考えられます。

  • 印面を削るなどして押印できない状態にする
  • 印鑑店へ処分方法を相談する
  • 認印として使用せず、別の場所へ保管する

紛失していた期間中に、誰かが印影を写し取った可能性を完全には否定できません。

一度紛失した印鑑を、再び実印として登録するかどうかは慎重に判断しましょう。

実印を紛失すると悪用されるのか

実印をなくしただけで、直ちに不動産を売却されたり、勝手に借金をされたりするわけではありません。

重要な契約では、実印だけでなく、印鑑登録証明書、本人確認書類、本人の意思確認なども行われるのが一般的です。

ただし、実印が重要な契約や手続きに使用される印鑑であることに変わりはありません。

 

複数の書類をまとめて紛失した場合は注意する

特に次のものをまとめて紛失した場合は、悪用のリスクが高まります。

  • 実印
  • 印鑑登録証
  • 印鑑登録証明書
  • 運転免許証やマイナンバーカード
  • 通帳やキャッシュカード
  • 氏名、住所、生年月日が分かる書類

身に覚えのない契約書、請求書、金融機関からの連絡などが届いた場合は、放置せず、警察、消費生活センター、弁護士などへ相談してください。

実印と銀行印を兼用していた場合

なくした印鑑を実印と銀行印の両方に使用していた場合は、市区町村だけでなく、登録している金融機関にも連絡が必要です。

金融機関へ、次のように伝えましょう。

届出印を紛失した可能性があります。利用停止や届出印変更の手続きを確認したいです。

実印の印鑑登録を廃止しても、金融機関へ登録している銀行印は自動的には変更されません。

反対に、銀行で届出印を変更しても、市区町村の印鑑登録はそのまま残ります。

実印と銀行印を兼用していた場合は、市区町村と金融機関の両方で手続きを行いましょう。

実印の紛失に関するよくある質問

実印が見つからないだけでも役所へ連絡した方がよいですか?

家の中にあることがほぼ確実であれば、まず保管場所を探してもよいでしょう。

ただし、外へ持ち出した可能性がある、引っ越しで所在が分からなくなった、盗難の可能性があるという場合は、早めに印鑑登録をした市区町村へ連絡してください。

 

実印の紛失届は電話でできますか?

電話で印鑑登録証明書の発行を一時停止できる自治体もあります。

ただし、正式な印鑑登録の廃止については、窓口での申請が必要になる場合があります。

電話だけでどこまで手続きできるかは、自治体へ確認してください。

 

印鑑登録証だけをなくした場合はどうなりますか?

印鑑登録証だけを紛失した場合も、登録先の市区町村へ連絡します。

同じカードを単純に再発行するのではなく、現在の登録を廃止してから、再度印鑑登録を行うことがあります。

 

新しい実印は100円ショップの印鑑でも登録できますか?

印鑑登録できる印鑑の条件は、自治体の条例によって決められています。

既製品でも条件を満たせば登録できる場合はありますが、同じ印影が広く流通している印鑑を、長期間使用する実印として登録することはおすすめできません。

急いでいる場合でも、できるだけ本人専用に作られた印鑑を用意した方が安心です。

 

印鑑登録を廃止したら古い実印は無効になりますか?

印鑑登録を廃止すれば、その印鑑について新しい印鑑登録証明書を取得することはできなくなります。

ただし、過去にその印鑑を押した契約書や手続きまで、すべて自動的に無効になるわけではありません。

 

実印を紛失したら契約先にも連絡する必要がありますか?

通常は、実印を紛失しただけで、過去に契約したすべての相手へ連絡する必要はありません。

ただし、進行中の不動産取引、融資、相続手続きなどがある場合は、司法書士、金融機関、不動産会社などの担当者へ、実印を変更することを伝えておきましょう。

 

法人の実印を紛失した場合も市役所へ届けますか?

法人の実印である会社代表者印は、市区町村ではなく法務局へ登録されています。

個人の実印とは手続き先が異なるため、法人の代表者印を紛失した場合は、法務局や司法書士へ相談してください。

今後は実印・印鑑登録証・印鑑証明書を別々に保管する

実印を作り直した後は、同じことが起こらないように保管方法も見直しましょう。

特に避けたいのは、実印、印鑑登録証、発行済みの印鑑証明書を、ひとつのケースや同じ引き出しにまとめて保管することです。

実印を安全に保管する方法

  • 実印は鍵付きの場所へ保管する
  • 印鑑登録証は実印とは別の場所へ保管する
  • 印鑑証明書は必要な枚数だけ取得する
  • 実印と銀行印を別々に作る
  • 家族にも保管場所を広く知らせすぎない
  • 持ち出した日は、その日のうちに元の場所へ戻す
  • 保管場所を頻繁に変更しない

 

印鑑証明書を多めに保管しない

印鑑登録証明書そのものに一律の有効期限が設定されているわけではありません。

ただし、提出先から「発行後3か月以内」や「発行後6か月以内」といった条件を指定されることがあります。

将来使うかもしれないという理由で、多めに取得して実印と一緒に保管する必要はありません。

まとめ|実印が見つからないときは登録先の自治体へ相談する

実印が見つからないときは、まず最後に使用した場所や保管場所を確認します。

それでも見つからず、外部へ紛失した可能性や盗難の可能性がある場合は、印鑑登録をした市区町村へ早めに連絡しましょう。

基本的な対応は次のとおりです。

  1. 最後に実印を使用した場所を確認する
  2. 登録先の市区町村へ連絡する
  3. 証明書の発行停止や印鑑登録の廃止について確認する
  4. 外出先での紛失や盗難なら警察へ届け出る
  5. 新しい実印を作る
  6. 新しい印鑑で印鑑登録を行う
  7. 銀行印と兼用していた場合は金融機関にも連絡する

手続きの名称や必要書類は、自治体によって異なります。

「紛失届を出せば終わり」と考えるのではなく、現在の印鑑登録をどのように停止または廃止するのかを、登録先の窓口へ確認することが大切です。

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