
実印は、一生に何度も作り直すものではありません。
だからこそ「どんな方法で作られた印鑑か」は、とても重要です。
結論から言うと、
実印には手彫り印鑑が適していると考えています。
理由はシンプルで、
👉 印影が複製されにくく、唯一性が高いからです。
この記事では、
ポイント
-
なぜ実印に手彫りが良いのか
-
手彫りと機械彫りの“根本的な違い”
-
「手彫り仕上げ」に注意すべき理由
を、印鑑を扱う立場から分かりやすく解説します。
目次
実印には手彫り印鑑が良い理由
印鑑を押した時に見れる印影(いんえい)が、実印には簡単に複製出来ない手彫りがより良いとされます。
実印は「公的に本人を証明する印鑑」です。
重要な契約や財産に関わる場面で使われるため、
簡単に複製できてしまう印鑑は避けるべきだと考えます。
手彫り印鑑は、
-
印鑑の設計段階から人の手書きで作られる
-
同じものを意図的に作ることが極めて難しい
という特性があります。
その結果、
👉 他人が真似できない印影になる
これが、実印に手彫りが向いている最大の理由です。
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【実印とは?】個人の印鑑証明に必要な印鑑の事で1人1本が大原則
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では何故、手彫りの印鑑は同じ印影にならないと言えるのでしょうか。
手彫り印鑑は「意識しなければ同じにならない」
本物の手彫り印鑑は、
いきなり印材を彫ることはありません。
手彫りの基本工程
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印稿(いんこう)と呼ばれる設計図を紙に書く
-
文字の配置・太さ・重心を職人が判断
-
印材に筆で写し取り、彫刻を行う
印稿の時点で、
人の感覚・判断が必ず反映されます。
印鑑の設計図を人が筆で書いて作成します。
その設計図を元に、2cmにも満たない小さい印鑑に文字を書くわけです。
この手作業のアナログ的なズレとでも言いましょうか、印影が一つ一つが違う印鑑になる理由です。
機械で制作するときのように同じ設計図になるとは限りません。
更に、文字ごとにいくつかのパターンがありその組み合わせによっても印影が異なります。
たとえ同じ名前でも、何も意識せずに
コピーのように同じ印影を作ることはほぼありません。
つまり手彫り印鑑は、
👉 工程そのものが“複製防止”になっている
というわけです。
複製品が出来て欲しくない実印において、印影の元となる設計図が手書きであるという事が、とても重要なんです。
機械彫り印鑑が「同じになりやすい理由」
一方、機械彫り印鑑はどうでしょうか。
機械彫りでは、
-
パソコン上の文字データ
-
既に作られた漢字フォント
を組み合わせて印影を作ります。
作業効率は非常に良いですが、
同じデータを使えば、同じ印影が作れてしまう
という弱点があります。
もちろん登録自体は可能です。
ただし、
-
複製されやすい
-
唯一性は低い
という点は否定できません。
手彫り印鑑には職人の技術が詰まっている
手彫り印鑑は、
「人が彫っている」というだけではありません。
印章彫刻技能士という国家資格があり、
1級印章彫刻技能士の取得には7年以上の実務経験が必要です。
長年の経験によって、
-
文字の太細
-
線の流れ
-
印影の締まり
を見極めながら彫刻されます。
手彫り印鑑は、
👉 工業製品ではなく“技術の結晶”
そう考えていただくと分かりやすいと思います。
手彫りの印鑑はそうした職人の技術が詰まった印鑑だと思って下さい。
またそうした試験は最低条件だと鈴印ブログでは語られています。
こちらは私が勝手に師と仰いでいる鈴木延之さんのブログです。
とても歴史のある老舗の匠でありながら、おちゃめな性格を覗かせてブログを更新されています。
手彫りと機械彫りの違い
| 項目 | 手彫り | 機械彫り |
|---|---|---|
| 設計 | 手書き | デジタル |
| 印影 | 一点物 | 類似が出来やすい |
| 複製性 | 非常に低い | 高い |
| 向いている用途 | 実印・銀行印 | 認印・三文判 |
手彫りは意識しないと同じにならないと言いましたが、機械彫りは意識しないと同じになるんです。
これはどういう事なんでしょうか。
機械彫りは意識しなくても印影が同じになる
機械彫りの印鑑は、基本的にパソコンに格納された文字データから印鑑を作ります。
これは作業効率を高める為で、「かなりの数の常用漢字を既に作成済」なんです。
あとはお名前に合わせて文字を組み合わせて、バランスを仕上げます。
お店によっては多少変化をつける為にデータに手を加えますが、基本的には元々データがあるものです。
ですからパターンが決まっているので、何も考えないと同じ字で印影を作ってしまいます。
そうならない為には、複数ある文字のパターンの組み合わせを入れ替える作業が必要です。
同じ書体の同じ印影、同じサイズ、同じお名前の印鑑だと、当然ですが同じものが出来てしまうのです。
機械彫りでは複製品が出来やすいという事がお分かりいただけるでしょうか。
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実印は機械彫りだと同じものができやすい?結論と安全な選び方
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実印は最終的に「本人の意識」
ここまで手彫りの優位性を解説してきましたが、実際のところ本人次第ではあります。
複製品が存在する既製の認印や、複製品が出来やすい機械彫りの印鑑は登録には支障がありません。
リスクをご本人がどう捉えるかだけなんです。
100均で買えるはんこを実印登録しているなんて言うのも、よく聞く話です。
我々は当然ですが、見ただけでその印鑑がどういうものかは一目でわかります。
他によく印鑑を目にする人と言えば、不動産屋さん、車のディーラー、銀行員さんなどでしょうか。
そうした方々も多くの印鑑を見てきています。
貴方がスーツでビシっと決めていても、三文判を使っていてはどうでしょうか。
実印を一生使う印鑑として胸を張れるか
この視点で考えてみてください。
手彫り印鑑を選ぶ際の注意点
まず前提条件として、世の中の大半の印鑑は機械彫りだと思って間違いありません。
その印鑑が安いものであれば、ほぼ間違いなく100%そうです。
ただし、世の中で手彫りをうたい文句に販売している業者も少なからずいます。
ここまで解説した通り、人の手で作り上げた印鑑はそう安くは販売できません。
いくつもの面倒な作業がありますので、安売りできるわけがないんです。
本物の手彫り印鑑は、
- 安くない
- 納期がかかる
これは当然です。
工程と技術が全く違うからです。
ただし、その中間の存在として「手仕上げ」や「手彫り仕上げ」などの表記で販売しています。
じつは、この手で仕上げたという表現には決まりがありません。
100%機械で彫った後に、ほんのちょっと人の手で表面をひっかいただけの場合でも「手彫り仕上げ」と名乗れてしまいます。
明確に、「どういう工程を行った」から手で仕上げましたっていう基準がないからです。
インターネットで安く手彫りを謳っている業者がいたら、まず疑って下さい。
繰り返し言いますが、本物の手彫りの印鑑は安くありません。
実印には手彫りが良い理由についてのまとめ
-
手彫りは設計段階から唯一性が高い
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印影の複製が極めて難しい
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実印という用途に最も適している
実印は、
「登録できれば良い」ものではありません。
あなた自身を証明する、大切な道具です。
後悔しない選択をして下さい。
その手彫りと、一番最強な組み合わせは間違いなく象牙の印鑑です
是非、あなたの一生モノの実印には手彫りの象牙実印をお求めください。
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